HubSpot CRMは顧客関係管理の効率化や最適化を実現するツールです。営業活動やカスタマーサポートを支援し、顧客満足度の向上も期待できることから、どのようなものか理解して、上手に活用していくことが大切です。
特にマーケティングやセールス関連のツールは導入するだけでなく、実務で運用及び活用できるように注力しなければリターンが得られないということも覚えておきましょう。
今回はHubSpot CRMの特徴や機能、導入するメリット、HubSpot CRMによる事業活動の活性化についてお話します。
HubSpot CRMの特徴
はじめにHubSpot CRMの特徴について解説します。
HubSpot CRMとは？
HubSpot CRMとは、顧客との間で発生するコミュニケーションや、マーケティング活動、営業活動の情報を一元管理することができるツールです。顧客自体の情報はもちろんのこと、それに関連するタスク管理、コンタクトの履歴、顧客側のリアクションなどの情報を活用することで、営業活動の効率化や、潜在的な見込み顧客に対するマーケティング活動の最適化など、様々な活動を支援して売上拡大をサポートします。DX化を実現する上で、非常に有効なツールの一つと言えます。
営業活動の効率化を実現
HubSpot CRMの特徴として、営業活動の効率化を実現することが挙げられます。例えば見込み顧客に対して送付した資料やメールの開封状況やクリック状況などをもとに、効果的な営業タイミング逃すさず行動することができたり、顧客からの質問に対する回答文や挨拶文など、よく使う内容をテンプレートとして登録し共有することで、作成に掛かる時間を節約することなどが可能です。
営業部門の管理職においても、個々の担当者の行動や案件ごとの商談状況などのデータを集計・分析するためには非常に時間と労力が掛かります。こういった営業活動に関わるデータを一元管理することで、目標達成に向けた的確な指示やアドバイスを出しやすくなります。
マーケティング活動の効率化、最適化を実現
HubSpot CRMの特徴として、マーケティング活動の効率化、最適化を実現することが挙げられます。営業活動と同様に、マーケティング活動においても様々なデータが日々生じます。それらのデータを活用してマーケティング施策の結果を集計し、評価するためには多大な労力が必要です。同時にオンラインマーケティングにおいては潜在的な顧客を評価・セグメントしたうえで、個別に施策内容を調整して実行するなど、作業に時間を取られることもあるでしょう。
HubSpot CRMを利用することで、マーケティング活動におけるデータが把握しやすくなり、効果測定もしやすいことから改善につなげやすくなり、効率化や最適化が実現します。オンラインマーケティングにおいても同様であり、チェックしやすい状態に集約されたレポートを元に、新しい施策の立案や既存の施策の改善などもしやすくなります。
カスタマーサポートの効率化、最適化を実現
HubSpot CRMの特徴として、カスタマーサポートの効率化、最適化を実現することが挙げられます。顧客とのコミュニケーションの中で発生する要望や意見を共有・管理しやすくなることで、特定の担当者に依存することなく、属人化を排除しながら顧客対応ができるようになります。また、クレームなどが発生した場合においても、社内エスカレーションや連携をスムーズに行うことで、早期の問題の解決や、商品やサービスの品質向上に繋げることが可能となり、顧客満足度の育成にもつながっていくでしょう。
外部のツールやサービスとの連携も充実
HubSpot CRMの特徴の一つとして、外部のツールやサービスとの連携も充実することが挙げられます。
・GoogleWorkspace
・MicrosoftOffice365
・Salesforce
・Zoom
・Slack
・WordPress
・Facebook
・Twitter
・Instagram
・Shopify
・Stripe
上記はHubSpot CRMと連携や連動、データの取り込みなどができるツールの一例です。営業活動やマーケティング活動で利用するツールやサービスの中にあるデータを一元管理にできるようになります。
GoogleやMicrosoftの製品のツールおよびサービスにおいては、連絡先やメール、カレンダーなどのデータも連携できるため、営業担当者ごとの顧客対応や営業活動に関する細かな情報も集約され管理しやすくなります。
SNSやECプラットフォーム、決済サービスとも連携できることから、マーケティング分野においてもデータが可視化されることによって状況把握はもちろんのこと、マーケティング施策の効果測定や改善もしやすくなるでしょう。
HubSpot CRMの機能
次にHubSpot CRMの機能について解説します。
営業活動を最適化する機能
・会社インサイト：コンタクト管理
・取引：パイプライン管理
・タスクとアクティビティー
・モバイル受信トレイ
・ドキュメント管理
上記はHubSpot CRMにおける営業活動を最適化する機能の一例です。営業活動に必要な情報が集約され可視化しやすくなり、営業担当者が営業活動に専念できるようになっています。同時にタスクやメール、ドキュメントの可視化と共有によって、経営陣や営業部門の管理職が営業活動全体の動きや流れも把握しやすくなることから、目標の達成に向けて適切な指示を出せるようになるでしょう。
マーケティング活動を最適化する機能
・コンタクトのWebサイトアクティビティー
・プロスペクトツール
・フォーム作成
・メールのオートメーション
・ランディングページ
上記はHubSpot CRMにおけるマーケティング活動を最適化する機能の一例です。オンライン上でデジタルマーケティングを行う際の機能が備わっており、それぞれの機能で生じたデータも一元管理しやすくなっています。公式ホームページや自社サイトを見ている顧客のアクティビティを追跡し、どんなことに興味を持っているのかも把握しやすくなるため、営業活動の改善や注力すべき商品及びサービスも見えてくるのが魅力です。
カスタマーサポートを最適化する機能
・チケット管理
・コミュニケーションの受信トレイ
・Webチャット及びチャットボット
・Eメール追跡と通知
・スニペットの作成と管理
上記はHubSpot CRMにおけるカスタマーサポートを最適化する機能の一例です。カスタマーサポートが顧客とコミュニケーションする際の情報が集約され、同時に共有しやすくなっていることで顧客対応や状況に合わせた営業活動をスムーズにすることにつながります。特定の担当者に依存しにくく、属人化を防ぐ効果も得やすいことから、部門や部署を問わず適切な顧客対応をできるようになるでしょう。
レポートの作成及び分析する機能
・レポート作成ダッシュボード
・既存データ同期
・コンタクトアクティビティー
・マーケティングイベントオブジェクト
・Webサイトのトラフィック分析
上記はHubSpot CRMにおけるレポートの作成及び分析する機能の一例です。リアルタイムで営業活動やマーケティング活動の情報が可視化されやすくなること、出力されたレポートをもとに様々な判断を出しやすいのが大きな利点と言えます。ビジネスにおける現時点での状況がすぐに把握できることから、事業活動全体の目標達成に向けた改善を行いたい場合にも役立つでしょう。
HubSpot CRMを導入するメリット
次にHubSpot CRMを導入するメリットについて解説します。
数字に基づいた営業活動の管理が可能に
HubSpot CRMを導入するメリットとして、数字に基づいた営業活動の管理が可能になることがあげられます。KGI（Key_Goal_Indicator：重要目標達成指標）やKPI（Key_Performance_Indicator：重要業績評価指標）と言った基軸となる数字、営業担当者ごとに設定された目標や進捗率、顧客との商談の進捗状況など、営業活動に関する情報がリアルタイムに把握できるようになります。
結果として目標達成に向けてボトルネックとなっている部分が把握できるようになったり、逆に売り上げを伸ばしている部分に注力したりすることができるようになり、売上のアップや安定化にもつながっていくでしょう。
属人化しがちな営業プロセスの標準化と平準化が可能に
HubSpot CRMを導入するメリットとして、属人化しがちな営業プロセスの標準化と平準化が可能になることがあげられます。営業活動は営業担当者ごとの能力によって、目標の設定も違えば契約及び制約、もしくは商品の販売に至るまでの営業プロセスも異なるのが一般的です。
前述したように数字に基づいた営業活動の管理が可能になることで、優れた営業担当者から実施している営業のノウハウを可視化し、、営業部全体に共有することで営業プロセスの標準化や平準化が可能となり、営業活動の効率化や売上向上が期待できます。
顧客満足度の向上やコストを削減することが可能に
HubSpot CRMを導入するメリットとして、顧客満足度の向上やコストを削減することが可能になることがあげられます。顧客に関する情報が一元管理できることで、顧客対応がスムーズになり顧客満足度が向上し、顧客対応に関する時間的なコストを大幅に削減することが可能です。
同時に営業プロセスの最適化によって利益に到達する時間までも短縮され、時間的なコストとともに金銭的なコストの削減にもつながっていくことが期待できます。また効率化や最適化によって営業活動や従業員における労力の負担が少なくなっていくことで、結果として従業員満足度の向上も期待できるでしょう。
事業成長にHubSpot CRMを活用する方法
次に事業成長にHubSpot CRMを活用する方法について解説します。
HubSpot CRMで営業活動のデジタル化による営業力の強化
HubSpot CRMで営業活動のデジタル化による営業力の強化を行うためには、HubSpot CRMによって集約された顧客に関する様々な情報を、営業担当者にしっかりと把握してもらい、顧客のニーズをより深く理解してもらうことが大切です。顧客の状況や商談の状況に合わせて適切なアプローチを行うことができるようになれば、売上につながる営業活動が最適化されるでしょう。重要なのは営業活動をリアルタイムに把握し、優先順位を決めて行動していくことであり、営業活動のデジタル化によって目標の達成を最適化していくべきということを覚えておいてください。
顧客情報の活用によるセールスマーケティングの最適化
HubSpot CRMに集約された顧客の情報を、属性や行動によってセグメント化してセールスマーケティングの最適化を行っていくのも非常におすすめです。同時にセグメントごと行ったアプローチを分析し、効果測定と改善を行いながら最適化していくことを進めれば、売り上げに繋がりやすい営業手法を生み出すことにもつながるでしょう。その他にも営業活動やセールスマーケティングの一部を自動化していくことで、営業担当者の負担や時間的なコストを削減しつつ、見込み客及びリードが成長するタイミングに注力できるようになっていきます。結果としてセールスマーケティングが最適化されるサイクルが運用として根付けば、売り上げに到達するまでの時間を短くし、時間的なコストや労力を削減しながら、目標を達成できる組織を作ることができるでしょう。
事業活動全体のムリ・ムダ・ムラの削減で生産性を向上
HubSpot CRMを導入した後、運用が形骸化されて使われなくなり、ただの顧客情報を登録するための箱にならないよう注意しましょう。そのために、経営層やマネジメント層が積極的にCRMを活用する目的や重要性を啓蒙し、従業員がちゃんと利用してくれる環境を作る必要があります。、また、ツールを適切に活用できるようなサポートおよびアドバイスを受けられるように、HubSpot運用支援サービスを提供している外部の専門家を活用することをおすすめします。HubSpot CRMが実務での運用に馴染んでいくことで、顧客情報に関連する各担当者の時間と労力の負担が減り、必然的に事業活動全体のムリ・ムダ・ムラを削減することで、利益が増えるという大きな利点もあるため、積極的に活用しましょう。
まとめ
今回はHubSpot CRMの特徴や機能、導入するメリット、HubSpot CRMによる事業活動の活性化についてお話ししました。
HubSpot CRMは顧客管理及び顧客関係管理のデジタル化を実現することが可能です。様々なデータが集約され、可視化と共有がしやすくなることで、営業活動、マーケティング活動やカスタマーサービスなど、幅広い部門や部署の最適化と効率化を進めることができるでしょう。
当社アンドデジタルでは、HubSpot CRMのスムーズな導入と、結果につながる運用支援を行っています。HubSpot CRMに興味をお持ちであれば、是非ともこの機会にご相談、お問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事がHubSpot CRMに興味をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。