HubSpotのフォーム作成機能の活用方法や作成する際のポイント

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公式ホームページや自社サイトにおけるフォームは潜在的な顧客層や既存顧客とのコミュニケーションに必須の仕組みと言えます。

フォームについて理解を深めて、フォームを上手に活用し、潜在的な顧客層や既存顧客からのアクションをしっかりと受け止めることで、顧客満足度の向上や利益及び売上のアップに繋がっていくでしょう。

今回はHubSpotのフォーム作成機能に関する基礎知識、作成できるフォームの種類、活用方法、そしてHubSpotでフォームを作成する際のポイントについてお話します。

HubSpotのフォーム作成機能に関する基礎知識

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はじめにHubSpotのフォーム作成機能に関する基礎知識について解説します。

HubSpotのフォーム作成機能とは何か

HubSpotのフォーム作成機能とは、HubSpot側で様々なフォームを作成し、公式ホームページや自社サイトに作成したフォームを設置できる機能を指します。本来フォームを設置するためには、HTMLやCSS、必要に応じてPHPやJavaScriptの知識が必要ですが、HubSpotのフォーム作成機能を利用することで簡単に様々なフォームを設置できるようになるのです。

また、HubSpotで作成したフォームは、入力された情報をHubSpotに集約されるため、潜在的な顧客層やリード、もしくは既存の顧客の入力した情報を活用し、最適なセールス・マーケティング活動が可能です。公式ホームページや自社サイトはあるがフォームは設置していなかったり、お問い合わせフォーム以外のフォームがなかったりする場合に非常に役立ちます。

公式ホームページや自社サイトにフォームを設置すべき理由

公式ホームページや自社サイトにフォームを設置すべき理由として、企業側が「潜在的な顧客・リード・既存顧客のアクションを受け取れるようにするため」です。目的に合わせたフォームを設置しておくことで、訪問したユーザーが気軽に企業側へアクションを起こしてくれるようになれば、企業側から訪問したユーザーへもアクションが起こせるようになります。

例えば、自社の商品やサービスに興味を持ってくれた、さらに詳しい情報を知るために資料が欲しい、すでに商品やサービスを利用していて困ったことがあるといった訪問ユーザーの悩みを受け止めることができるようになるのです。状況に応じて適切に対応することで、企業や組織としてさらに信頼されるようになりますし、新規顧客の獲得や、継続的な利用を促しファン及びリピーターの獲得にも繋がっていくでしょう。

フォームによるリードの獲得やCVについて

公式ホームページ上の各種フォームから、リードの獲得につなげていくことができるのも大きな利点です。前述したように興味を持ってくれた訪問ユーザー、もしくは購買意欲や課金に前向きなユーザーをリードとして取り扱えるようになります。更に、HubSpotが提供しているMarketing Hubのナーチャリング機能を活用し、獲得したリードを顧客に成長させるためのマーケティング活動に繋げることができるようになります。

公式ホームページのデザインやフォームの内容などを作り込み、定期的に改善していけばCVのアップも期待できるでしょう。潜在的な顧客層である訪問ユーザーを、最終的に顧客に成長できる流れが作られれば、新規顧客獲得がしやすくなり、売上の向上や安定化につながっていくのです。

HubSpotで作成できるフォームの種類

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次にHubSpotで作成できるフォームの種類について解説します。

お問い合わせフォーム

お問い合わせフォームとは、公式ホームページに設置しておくことで、訪問してくれた潜在的な顧客層、もしくはすでに興味関心の高いリードおよび既存顧客からメッセージを受け取れるようになる仕組みです。設置する場所に合わせてフォームの項目を絞り込むことで、訪問したユーザーがどのようなことを考えているのか把握しやすくなり、カスタマーサポートが対応すべきか、営業担当者が対応すべきかも判断しやすくなります。

お問い合わせフォームに届く意見の中にはクレームが届くこともありますが、クレームは企業や組織における課題や問題に直結していることもあるため、製品やサービスを成長させるために必要な要素の一つです。顧客の声を収集する仕組みがない場合、サイレントクレーマーと呼ばれる製品やサービスに問題に対する意見や不満を聞けずに、改善できないまま既存顧客はもちろん未来の顧客を失っていくことになるため、お問い合わせフォームの設置は必須と言えるでしょう。

アンケート・登録・申し込みフォーム

アンケートフォームは設置しておくことで訪問したユーザーのより細かな情報を得ることができます。商品やサービスに対する評価、顧客対応に関する評価など、アンケートの内容を調整することで製品やサービスを成長させるための情報や、潜在顧客がどのような情報やサービスを欲しているかの情報が得られるのも利点です。

登録や申し込みフォームについては、潜在的な顧客層からリードに成長させるフォームでもあるため、営業担当者がアプローチしやすい項目を設定しておくことで、直接的なアプローチやマーケティングオートメーションによる自動的な営業活動が実現できます。

また、商品の購入や有料サービスへのプラン変更受付けなどへ直接つなげることで、成約率の効果測定や検証を行うことで売上の向上につながっていくでしょう。

資料請求・ダウンロードフォーム

資料請求やダウンロードフォームについては、商品やサービスについて興味関心が高くさらに知りたい、と考えているユーザーの情報の獲得が期待できます。情報が揃っていないだけでリードと同じような状態であるため、アプローチ次第で顧客に成長できる大切な見込み客と言えるでしょう。

t例えば、商材がB2B向けであれば、他の商品やサービスとの比較検討の段階に入っている可能性が高いこともあり、迅速にアプローチすることで成約率を高めることにもつながります。

また、HubSpotのMarketing Hubの機能を使うことで、資料ダウンロードした見込み客に対して指定した日数が経過したら比較・検討顧客向けのサービス案内メールを自動で送り、顧客の検討を後押しすることなども可能です。

顧客とのコミュニケーションや対応次第で売り上げや目標の達成に影響が出ることから、その他のフォームも含めてフォームを通じて獲得したリードの取り扱いについては、取りこぼすことがないように対応を決めていくことが大切です。

HubSpotのフォーム作成機能の活用方法

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次にHubSpotのフォーム作成機能の活用方法について解説します。

フォームを作成する目的を明確にすること

・お客様の要望を聞くため
・クレームを受け止めて改善するため
・リードを獲得するため
・資料請求から商談のステップにつなげるため
・アンケートを実施するため
・会員数を増やすため
・商品やサービスの申し込みを受け付けるため
・ユーザーの行動を分析するため
・セミナーやイベントの参加者を募集するため
・商品やサービスに関する評価を知るため

上記はフォームを作成する目的の一例です。フォームの目的を明確にすることで、入力してもらいたい項目も定まってきます。入力してもらいたい項目を適宜入力してもらうことができれば、HubSpot側に情報が連携され、そのままマーケティングにも活用できるようになるでしょう。

尚、ユーザーが入力項目を増やすほど、入力を手間に感じてサイトから離脱されてしまう可能性が高まります。どうしても聞き出したい項目が多くなる場合は、ラジオボタンなどのクリック操作で終わる項目にするなど、ユーザーの入力負荷を軽減するなどの仕組みを検討すると良いでしょう。

潜在的な顧客層からのアクションを大切にすること

潜在的な顧客層とは、自社の商品やサービスに興味関心がある、もしくは自社の商品やサービスのターゲットおよびペルソナに合致しているものの、購入や課金、または契約には至っていない顧客層を指します。

潜在的な顧客層は見込み客であるリードの1つ前の段階であり、リードに成長する可能性が高い顧客層の分母と言えるでしょう。そのため、潜在的な顧客層からのアクションを大切にすることで、リードの分母が増え、リードの分母が増えることで新規顧客獲得の可能性が増えていくのです。

また、潜在的な顧客層は同業他社やライバル企業の商品やサービスと比較検討している可能性があるため、対応が遅れると他社に見込み顧客が流れてしまいます。フォームを通じて連絡をしてくれた潜在的な顧客層に対し、適切なアプローチを行うことで、まずは、自社商品やサービスの良さを知ってもらい、他社との差別化を図っていくことが大切です。

入力された情報に対するアプローチを決めておくこと

潜在的な顧客層、もしくはリード及び既存の顧客が入力してくれた情報に対し、あらかじめアプローチを決めておくことも大切です。例えば、お問い合わせ窓口に既存顧客からの連絡が届いているのであれば、すぐに営業担当者や営業部門からすぐに連絡させることが挙げられます。

同様に何らかのクレームであれば、カスタマーサポートから連絡する体制を整えておくとともに、状況に応じて管理職や責任者が対応するといったことにも準備を進めておくと良いでしょう。

これらの課題についてはHubSpotにある有料プランの機能を活用することで解決することができます。

例えば見込み客からの連絡の問合せに対しては、サンクスページを設けて何日以内に担当者から連絡する旨を告知しつつ、Slackなどのコミュニケーションツールと連携して自社の担当者に問合せを通知することも可能です。

また、フォームに合わせてアプローチを決めることも大切です。

例えばHubSpotの有料プランの機能を活用し顧客ロイヤリティアンケート(NPS:Net Promoter Score)を実施し、平均以上のスコアの顧客に対して、自動的にメールや情報を発信して製品への愛着度を高め、長期的な収益獲得を目指すなどが上げられます。

HubSpotでフォームを作成する際のポイント

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次にHubSpotでフォームを作成する際のポイントについて解説します。

必要な項目を網羅しつつ絞り込むこと

HubSpotでフォームを作成する際のポイントとして、必要な項目を網羅しつつ絞り込むことが挙げられます。

・氏名:会社名
・生年月日
・性別
・電話番号
・メールアドレス
・住所:所在地
・役職
・業種
・商品名
・サービス名
・自由に文章を入力できる項目

上記は一例ですが、リードとして営業担当者がアプローチするために最低限必要な項目です。B2CとB2Bでは必要な項目は異なるため、状況に合わせて絞り込むと良いでしょう。その他、何らかの課題や問題を抱えている訪問ユーザーに対して、何に困っているのかを分類する項目があると親切です。フォームに入力する項目をセグメントし、セグメントに該当する担当者に自動的に連絡する仕組みを構築しておけば、顧客対応がスムーズになり、顧客満足度が向上するでしょう。

必須の項目と必須でない項目を明確にすること

HubSpotでフォームを作成する際のポイントとして、必須の項目と必須でない項目を明確にすることが挙げられます。入力する項目が多ければ多いほど情報が収集しやすくはなりますが、その分離脱する可能性も高まってしまうのが理由です。

興味関心が高い場合、もしくはすでに比較検討の段階に入っている場合であれば入力してくれる可能性も高いため、項目自体は用意をしておいて必須の項目はフォームの色を変えたり、必須である旨を伝えるデザイン配置にしておくと良いでしょう。

情報を入力する側の目線に立って作り込むこと

HubSpotでフォームを作成する際のポイントとして、自分たちが目的達成のために取得したい情報を並べるだけでなく、情報を入力する側の気持ちに沿って作り込むことが挙げられます。基本的には入力する作業というのは労力が伴うため、前述したように離脱されないような工夫が必要ということです。

同時にフォームを設置する位置についても、ホームページに訪問したユーザーがすぐに見つけられるように配置したり、入力するデバイスに合わせて適切なサイズで表示されるようにデザインしたりすることも大切です。更に、何を入力すれば良いかの補足文や例文を表示させたり、、入力エラーが起きた時に何が原因なのか直ぐに分かるような作りにすることで、最後まで入力してもらえる可能性が高まります。

また、繰り返しになりますが、入力された情報に基づいて適切な対応をすることも重要であり、内容によってはすぐに対応し解決に導くこと、返信が必要なものについてはすぐに返信するなどの運用ルールを明確に設定し、訪問したユーザーのアクションを大切なコミュニケーションの一部だとして取り扱うことが大切です。

まとめ

今回はHubSpotのフォーム作成機能に関する基礎知識、作成できるフォームの種類、活用方法、そしてHubSpotでフォームを作成する際のポイントについてお話ししました。

目的に合わせてフォームを設置することで、様々な情報を収集しながら、リードの獲得、売上の向上、商品やサービスの質の改善、顧客満足度の育成などの効果を得ることができます。その反面、ユーザーがアクションしてくれた事に対して、適切な対応をしないと逆効果になる可能性もあります。しっかりとリターンを得るためにも、HubSpotのフォーム作成機能を上手に活用し、営業プロセスの一部として取り入れていくことが大切です。

当社アンドデジタルでは、HubSpotのフォーム作成機能を使ったマーケティング活動のご支援も含めて、HubSpotの導入や運用に関するサポートおよび支援を行っておりますので、是非ともこの機会にご相談、お問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事がHubSpotのフォーム作成機能について詳しく知りたかった方のお役に立てれば幸いです。