Looker Studioとは?メリット・デメリットと活用方法について

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デジタル化を進めることで情報が蓄積されるようになったが、有効活用できていないとお悩みではありませんか。

事業活動で日々生じるデータを有効活用するためにも、Looker Studioのようなツールを導入し、情報資産やビッグデータに対応できるようにしておくことが大切です。

今回はLooker Studioに関する基礎知識、導入するメリットやデメリット、Looker Studioを活用する方法についてお話します。

Looker Studioに関する基礎知識

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はじめにLooker Studioに関する基礎知識について解説します。

Looker Studioとは何か

Looker Studioとは、GCP(Google Cloud Platform)上で提供されているデータ分析ツールです。Googleが提供するサービスとの相性がよく、スプレッドシートとの接続、Googleアナリティクスとのコネクタを利用しているユーザーが多く存在しています。また、BigQueryと組み合わせることで最大限活用できるようになるため、事業活動にBigQueryを利用している場合は非常におすすめです。

Looker Studioは集約したデータを自動的に加工し、可視化と共有をしやすくしてくれます。ダッシュボードの作成も簡単であり、ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの一つとして活用することで、リアルタイムで正確なデータに基づいた経営判断ができるようになるでしょう。

Looker Studioはどのような業界及び業種に必要か

Looker Studioは、自社のツールやシステムでは、データの集約や分析が行えない場合に必要です。そのため業界や業種問わず、デジタル化があまり進んでいないような場合、または既存のシステムやツールではデータの活用ができていない場合に導入やシステムの乗り換えを検討すると良いでしょう。

Looker StudioはGoogleのハイエンド向け有料BIサービスのLookerブランドに統合されたこと、定期的に良アップデートが繰り返されていることからGoogleとしても注力サービスとして位置づけられており、利用者も年々増えてきているサービスでもあります。企業単位や部門や部署単位、もしくは個人単位で利用しているケースがあることからも、既存のデータを収集し、分析することの必要性が高まっていることは明白です。

Looker Studioが営業活動及びマーケティングに与える影響

・自社の強みや弱みを把握し、改善することで他社との差別化につなげる
・マーケティングの効果測定を行い、改善することでより高い効果を得る
・データに基づいて業務の平準化や標準化を進めて職場環境を改善する
・優秀な部門や担当者の情報を把握し、ナレッジを共有して売上を向上
・売上の悪化している状況の変化を察知し、対策して改善を行う

上記はLooker Studioが営業活動及びマーケティングに与える影響の一例です。目的に合わせてデータを出力し、分析することで過去と現在の情報を活用しやすくなり、改善によってより良い未来の結果を得ることにつながります。

Looker Studioを導入するメリット

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次にLooker Studioを導入するメリットについて解説します。

色々なマーケティングデータが集約されチェックしやすい

Looker Studioを導入するメリットとして、色々なマーケティングデータが集約され、一つのレポートで横断的にチェックしやすいことが挙げられます。Looker StudioではGoogleアナリティクスや各種SNS、もしくは広告やインサイドセールスの数字を集約することが可能であり、マーケティング活動でチェックしたい項目が表示できるようになるのが理由です。

Looker Studioで可視化された結果から、効果の高いマーケティング施策をさらに改善することで、最適化されたマーケティング施策が手に入るでしょう。同時に効果の低いマーケティング施策を切り分けていくことで、費用対効果の低い施策を取りやめていくこともできます。結果として必要なコストを必要なマーケティング施策に分配できるようになるため、コスト削減とともにコストパフォーマンスの良いマーケティング活動ができるようになるでしょう。

数字による課題や問題の把握と改善がしやすい

Looker Studioを導入するメリットとして、数字による課題や問題の把握と改善がしやすいことが挙げられます。例えば、売り上げが伸びているのに利益が伸びていなければ、コストが多く必要になっている可能性が予測されるでしょう。売上自体が下がっている場合は、特定の部門や部署、または店舗において何か問題があった可能性も予測できます。

新規顧客獲得率が低くなったのであれば、営業部門に何か課題があると予測できますし、顧客離れが起きていれば対応に問題があるのか、商品やサービスの質が低下したのかなどのことも考えられるでしょう。

課題や問題が把握できるようになれば、改善するために考える余地が生まれます。そして適切に経営判断をしていくことで、状況の改善につなげることができるのです。

カスタマイズ性の高いダッシュボードを運用可能

Looker Studioを導入するメリットとして、カスタマイズ性の高いダッシュボードを運用可能なことが挙げられます。ある程度の専門知識が必要にはなるものの、社内のデータ基盤を利用したり、外部サービスとコネクタ機能によって接続したりすることで、役職や担当者ごとに必要なダッシュボードを表示できるようになるのです。

役職や担当者ごとに適切に表示されるダッシュボードであれば、データの視認性が向上し、データの把握と分析が容易になります。経営陣や責任者であれば意思決定が迅速になり、各部門や部署の担当者であれば、状況を把握することで行動を移しやすくなるでしょう。同時に必要なデータが必要な人に表示されること自体が、時間や労力の負担の軽減につながり、業務や作業の手順の最適化にも繋がっていきます。

Looker Studioを導入する際の注意点

次にLooker Studioを導入する際の注意点について解説します。

自社の環境に合わせるためにはツールの機能や仕様を理解するための学習コストが必要

Looker Studioを導入する際の注意点として、自社の環境に合わせた設定で環境を構築するためには、ツールの仕様や機能を理解するための学習にコストがかかることが挙げられます。ツールごとに分断されたデータを集約してLooker Studioで可視化しようとすると、BigQueryなどのような、バラバラのデータを一つにまとめたデータウェアハウス環境が必要となり、BigQueryを使ってデータウェアハウスを構築するたえには、SQLを使ってデータを操作したりするスキルが必要となり、一般的なITスキルでは対応が難しいでしょう。。

解決策としては、Looker Studioを導入する段階で、ベンダー側のサポートだけではなく、外部の専門家のサポートを受けることが挙げられます。基本的にはダッシュボードに表示する項目などを設定できたとしても、ビジネス環境の変化に応じて、新しいデータを取り扱ったり、見るべき数値や指標が変わったりするケースがほとんどのため、外部の専門家のサポートを上手く活用して、最適なデータを可視化ができるようにしましょう。

可視化したデータを分析して事業成長に活用するためのスキルが必要

Looker Studioを導入する注意点として、データを可視化したら終わりではなく、そのデータを分析して導きだした結果を活用し、事業成長に繋げるためには一定の経験とスキルが求められることが挙げられます。例えば、売上の改善やコスト削減などを目的としてデータを出力し、可視化したとしても、そのデータを分析し、 適切に活用できなければ売上アップや新規顧客獲得の増加などの効果が得られないということです。

同様にデータを可視化するだけでなく、課題や問題が発見できるように分析できる必要もあります。実際に売上が下がっている原因が特定できなければ改善はできませんし、好調な理由がわからず活動していては事業を成長させる機会の損失に繋がる可能性があります。

自社のリソースだけで対応が難しい場合は、データ環境構築やデジタルマーケティングに強い専門家に分析を依頼し、どのように活用したらよいかアドバイスを受けると良いでしょう。

効果検証と改善を継続的に行う仕組みと体制が必要

Looker Studioを導入する際の注意点として、効果検証と改善が継続的に行われるよう仕組みや体制を構築することが挙げられます。何が原因で数字が上下しているのか効果検証し、理由や原因を特定したら対策を立てて改善しなければ解決できません。例えば売上が下がっている原因は特定できたものの、それを行動に移さなければ、データが可視化されても意味がなくなってしまいます。

その為、データの可視化に合わせて、データに基づいて改善できるような体制作りが必要であり、状況を改善するためにどのような変化が必要なのか精査し、実行に移す必要があります。また、自社のビジネス環境が同業他社よりもデジタル化が遅れており、少しでもIT格差を感じているのであれば、早い段階でデジタル化に必要なシステムやツールの選定・導入だけでなく、データ環境の構築や分析に外部の専門家に相談することを視野にいれて進めましょう。

Looker Studioの活用方法

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次にLooker Studioの活用方法について解説します。

データの収集と分析で現状を把握する

・売上
・利益
・コスト
・前年比
・成長率
・顧客数
・顧客満足度
・商品販売数
・新規サービス契約数
・成約率
・新規顧客獲得数
・生産性

上記はLooker Studioで収集し、分析の判断材料となる項目の一例です。業界や業種に合わせて必要な項目を精査し、データを収集できるようにしておくことで、リアルタイムに正確な数字で現状が把握できるようになります。売上や新規顧客獲得数、または成約率に焦点を当てることで、営業活動における状況の改善を促し、顧客満足度が向上すれば売上の回復やアップに繋がるかもしれません。

その他にも従業員の離職率や定着率、有給休暇の取得率などを経営陣が把握することで、職場環境の改善、業務標準化や平準化、属人化からの脱却など、社内環境の改善にもつながっていくでしょう。

蓄積された様々なデータをもとに未来を予測する

Looker Studioに蓄積された様々なデータをもとに未来を予測することも重要です。例えば一定の期間、もしくは定点的に数字の推移を分析し、予測したデータの増減に合わせて経営判断を行っていくことで、健全で安定的な経営状況を手に入れることができます。

将来的に新規顧客獲得率が下がり、顧客離れが起きているような状況が予測されるのであれば、事業活動全体の見直しをしていく必要も出てくるでしょう。同様に少しずつでも右肩上がりになる予測が立つのであれば、さらに売り上げが伸びるようにテコ入れ押していくことも可能になります。

事業活動を悪化させずに安定化させること、業績が伸びるならさらに伸ばすこと、その上でコスト削減や顧客満足度の向上、同じく従業員満足度の向上を図っていくことが大切です。

改善や変革に前向きになることが重要

Looker Studioの利点を最大限に発揮するためには、可視化された数字に基づいて改善や変革に前向きになることが求められます。Looker Studioも含めて、BIツールやマーケティング用のツールは状況を正確に可視化してくれます。しかし、企業や組織における事業活動においては、改善や変革がなかなか進まないことがあるのも現実です。

経営陣や責任者自身、もしくは従業員が自分事と捉えるように考え、改善や変化を受け入れる背を持たなければなりません。現在の変化状況において改善や変革に前向きになることが難しい場合、外部の専門家の助けを借りることも検討しましょう。実際にはLooker Studioも含めて各種ツールは、導入することで様々な利点を得ることができるものばかりです。導入の際にしっかりとしたサポートを受けて、運用の際も安心して利用できるようになれば、Looker Studioで得られる効果を最大限に発揮できるようになるでしょう。

まとめ

今回はLooker Studioに関する基礎知識、導入するメリットやデメリット、Looker Studioを活用する方法についてお話しました。

Looker Studioを導入することで、デジタルで効率的な事業活動が実現できるようになります。営業分野においても最適化が進み、より少ない労力とコストで、最大の利益が出せるような企業体質への成長が期待できますので大変おすすめです。

Looker Studioを導入してデジタル化を進めたい、もしくはデジタル的なマーケティングに挑戦したいとお考えであれば、是非ともこの機会にアンドデジタルへご相談、お問い合わせください。Looker Studioの導入から実務での活用段階までトータルでサポートしますので、ビジネスの成長につながることは間違いありません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事がLooker Studioに興味をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。